神奈川県保護司会連合会
会長あいさつ
神奈川県では、約1,700人の保護司が、県内45の地区(保護区)に配属され、日夜、保護観察や犯罪予防などの活動を行っています。そして、神奈川県保護司会連合会は、保護司法(14条)に基づき、県内45に及ぶ地区の保護司会が集まり、全県的に組織している団体です。
私と更生保護ボランティアとの出会いは何とも不思議なご縁で、齢25歳少し遅いデビューでしたが西区BBS会に入会したことでした。指導していただいた西保護司会の方々、BBS会の仲間に恵まれ、先ずはBBS運動を知ってもらおうと講演会を企画し仲間と開催準備に飛び回ったことが思い出されます。
幸いなことに、「ともだち活動」の依頼がないと悩む地区が多い中で、BBSを積極的に育てようと云う保護司さんのもとで「ともだち活動」を依頼され少年と共にするバーベキューなどの余暇活動や学習支援などで充実した時間を過ごすことが出来ました。
そしてこれらの経験をBBS会員のなかで共有すべく月例会を「定例会・ケース研究会」と位置付け終電の時間まで熱く語り合ったことは忘れられません。
平成5年40歳で保護司の委嘱を受けました。暴走族が街を走り回る時代で最初に担当したのも暴走族を名乗る中学生でした。
以来30年、社会奉仕の精神などという高邁な思想ではなく、黙って見ていられない、何かできることがあるのではないかとの思いをもって保護観察対象者とその家族に寄り添ってきました。
近年、私たち更生保護関係者を取り巻く環境は大きく変化をしています。令和4年の刑法改正に伴い、更生保護法や更生保護事業法も改正されて、
1.刑務所出所者等に対する息の長い支援
2.地域に開かれた更生保護事業
3.犯罪被害者等の思いに応ずる更生保護、地域とともに歩み地域に貢献する更生保護
が謳われることとなりました。そして、このほど、令和7年6月には改正刑法の全部施行によって
1.拘禁刑の導入
2.保護観察執行猶予の対象拡大などの諸施策の運用
が開始されたところです。
また、2年間、14回に及び開催された「持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会」による提言を受け、保護司初任年齢の引き上げ、安全確保、保護観察官との協働体制の強化などの施策が試行実施されることになります。
更生保護の理念・仕組みを広く地域に知ってもらい更生保護関係者や保護観察対象者が地域に受け入れられ共に暮らす地域共生社会の実現のためにはまだまだ課題が山積しています。
私たち保護司一人ひとりが «今» «自分にできること» «他人事ではない我がこととして» 諸課題に向き合うことが肝要であると考えます。
県下45地区、6ブロックに志を共にする仲間がいます。
運・鈍・根 倦まず弛まず 焦らず・急がず・粘り強く ― 私たちの日々の活動はこれに尽きます。
結びに、私ども保護司が行う更生保護の活動は、県民の皆様のご理解とご協力が無くては行うことが出来ません。多くの方に支えられてはじめて、この更生保護の活動が実りありより充実するものと考えます。改めて県民の皆様に感謝申し上げるとともに一人でも多くの方がこの活動の輪に加わって頂けますことをお願い申し上げます。
私と更生保護ボランティアとの出会いは何とも不思議なご縁で、齢25歳少し遅いデビューでしたが西区BBS会に入会したことでした。指導していただいた西保護司会の方々、BBS会の仲間に恵まれ、先ずはBBS運動を知ってもらおうと講演会を企画し仲間と開催準備に飛び回ったことが思い出されます。
幸いなことに、「ともだち活動」の依頼がないと悩む地区が多い中で、BBSを積極的に育てようと云う保護司さんのもとで「ともだち活動」を依頼され少年と共にするバーベキューなどの余暇活動や学習支援などで充実した時間を過ごすことが出来ました。
そしてこれらの経験をBBS会員のなかで共有すべく月例会を「定例会・ケース研究会」と位置付け終電の時間まで熱く語り合ったことは忘れられません。
平成5年40歳で保護司の委嘱を受けました。暴走族が街を走り回る時代で最初に担当したのも暴走族を名乗る中学生でした。
以来30年、社会奉仕の精神などという高邁な思想ではなく、黙って見ていられない、何かできることがあるのではないかとの思いをもって保護観察対象者とその家族に寄り添ってきました。
近年、私たち更生保護関係者を取り巻く環境は大きく変化をしています。令和4年の刑法改正に伴い、更生保護法や更生保護事業法も改正されて、
1.刑務所出所者等に対する息の長い支援
2.地域に開かれた更生保護事業
3.犯罪被害者等の思いに応ずる更生保護、地域とともに歩み地域に貢献する更生保護
が謳われることとなりました。そして、このほど、令和7年6月には改正刑法の全部施行によって
1.拘禁刑の導入
2.保護観察執行猶予の対象拡大などの諸施策の運用
が開始されたところです。
また、2年間、14回に及び開催された「持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会」による提言を受け、保護司初任年齢の引き上げ、安全確保、保護観察官との協働体制の強化などの施策が試行実施されることになります。
更生保護の理念・仕組みを広く地域に知ってもらい更生保護関係者や保護観察対象者が地域に受け入れられ共に暮らす地域共生社会の実現のためにはまだまだ課題が山積しています。
私たち保護司一人ひとりが «今» «自分にできること» «他人事ではない我がこととして» 諸課題に向き合うことが肝要であると考えます。
県下45地区、6ブロックに志を共にする仲間がいます。
運・鈍・根 倦まず弛まず 焦らず・急がず・粘り強く ― 私たちの日々の活動はこれに尽きます。
結びに、私ども保護司が行う更生保護の活動は、県民の皆様のご理解とご協力が無くては行うことが出来ません。多くの方に支えられてはじめて、この更生保護の活動が実りありより充実するものと考えます。改めて県民の皆様に感謝申し上げるとともに一人でも多くの方がこの活動の輪に加わって頂けますことをお願い申し上げます。

神奈川県保護司会連合会
会長 並木 弘